2017年07月26日

前橋市もクマ専用檻を使用@那須町(栃木県)の鉄製檻使用

前欄に続き他県のクマ対策を例示しての那須町(栃木県)の鉄製檻使用への疑義等です。

24日午前4時50分ごろ、群馬県前橋市粕川町中之沢の雑木林を散歩をしていた同市の女性(70)が、体長約1メートルの子グマと見られる個体に頭や腹などを引っかかれ軽傷を負ったことで、前橋市は事故現場にクマ専用ドラム缶檻を設置しました。
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クマに襲われ散歩中の女性負傷 前橋・粕川 「茂みから突然」

◎笛吹く余裕なく襲われる
群馬県警前橋東署によると、クマは子グマとみられる。女性は自力で帰宅し、夫(77)が119番通報した。現場は女性の散歩コース。いつもは飼い犬2匹を連れているが、この日は1人だった。

女性によると、クマは5メートルほど前方の茂みから突然出てきて襲ってきた。笛を持っていたが、吹く余裕はなかったという。「もう1人では散歩できない」と話した。人身被害の発生を受け、市は現場に捕獲用のおりを設置し、遭遇した場合の対処法を記したチラシを近隣の民家に配った。

春から秋にかけてクマの活動が活発化するとして、同課は(1)複数人で行動し鈴やラジオなど音が出るものを携帯する(2)耕作地に農作物や果実を残さない―よう呼び掛けている。

こちら※(上毛新聞) - Yahoo!ニュース 最終更新:7/25(火) 6:52(抜粋)
クマによる負傷事案が起きた現場。前橋市がおりを設置した
画像検索結果※同
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軽傷とはいえ負傷者の患部が全治することを願ってやみません。

そのうえで普段は人気(ひとけ)のないと思われる雑木林へ効果的な防備のなかったかもしれない単独入林がもたらした事故に際してはたして別グマ誘引も考えられる捕獲檻を設置することの逆効果の懸念等については以下のカテゴリに譲ることとしましょう。
クマ誘引・刺激は逆効果(アーカイブ)
狩猟者や山菜採り・(盗り)等の自己責任など(同)
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またこの軽傷事故発生以前に遭遇負傷者はクマが生息するかもしれない雑木林に飼い犬2匹を連れて入山していた意も報じられていますが、犬の連行が臆病な性質から人気(ひとけ)を感じ恐怖で平穏に隠れ潜んでいるクマをいたずらに刺激させてしまうことでいわば人為遭遇をもたらす可能性等については以下の過去欄をリンクしていきましょう。
共生への感覚@避暑別荘地での出来事

さて当欄の本論です。
上記にてリンクした報道や画像検索でもおわかりのように前橋市は明確に捕獲した際に暴れて爪や歯を痛めることに配慮したクマ専用ドラム缶檻を使用していることです。那須町はこのことを強く認識しなければなりません。
放獣の可能性の厚薄は別としても同専用檻の使用は必須ではないでしょうか。職員や捕獲関係者の思い込みで「どうせ放獣しない・できない」のだから個体を痛める鉄製檻を使用してもいいというわけにいかないことは明白です。
また捕殺の是非も別としてたとえ捕殺する可能性が強い場合であってもクマについては寸分とはいえ放獣の可能性はゼロではないのですから、那須町はいったん設置した二箇所の鉄製檻を先月、広島県廿日市市がおこなったようにクマ専用檻に差し替えるのは行政としても責務ではないでしょうか。
クマ専用檻へ3基とも差替えの御回答等@廿日市市(広島県)

かりそめにも那須町が放獣の可能性がゼロと言い切るのであれば、栃木県内での放獣実績のある那須塩原市などのことを鑑みれば同町の説明責任としての欺瞞性の疑念は拭えないのではないでしょうか?
ちなみに同県が以前からの放獣実績県である事は栃木県ツキノワグマ管理計画(三期計画)P5からも明らかです。
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有害鳥獣として捕獲された個体のうちの一部については、平成元(1989)年度から忌避条件付け移動放獣(以下、「学習放獣」という。)を実施している(表−5)。
学習放獣が本格化した平成 12(2000)年度から、捕獲個体のおおむね 20%の放獣が行われている。
放獣率を市町別に集計すると、那須塩原市、塩谷町での値が高い傾向であった(表−6)。
(6) 学習放獣の実施状況※pdf 栃木県HPより
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那須町担当課は今、方針を改めておかなければ県の指針とも不整合をもたらしてしまう鉄製檻使用は行政上の都合や怠慢等を奇貨にずっと続いてしまうことになりましょう。いったん鉄製檻を設置してしまった等へのつまらない体面など擲った公益を第一とする翻意への行動がクマ専用檻への差し替えではないでしょうか。

那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(2)栃木県庁も問題を指摘
posted by yutan at 00:58| 生態系への損傷等

2017年07月25日

長野県及び山ノ内町の分別発揮@人が立ち入っての被災につき捕獲せず!

渓流釣り目的入山での遭遇事故の自得性を鑑みればの続報です。

※一部に栃木県那須町山中での猟友会員によるクマ遭遇軽傷事故に関連した昨日付前欄の関連ありです。

以下はくだんの山ノ内町(長野県)山中での渓流釣りのクマ遭遇事故による長野県当局との質疑です。
※質問1、2の質疑等については上記前欄を御参照
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質問3
18日午前10時50分ごろ、長野県山ノ内町平穏の山林で、渓流釣り目的にて 入山した山荘管理人男性がクマとの遭遇をおこされました。これについては私見では渓流釣りでの受難はそもそもクマが生息する領域での自己責任事案であることは山菜採りや狩猟者の受難と畢竟同じでしょう。

そこで上記の委譲にかかわりなく掌握されている事あるいはこれから掌握される であろう事案について質問です。
この事故を契機に山ノ内町は好餌を囮とした誘引捕獲檻を設置したのでしょう か?その場合、の檻の基数、同属性(クマ専用檻であるかどうか)、設置期限を御教示くださいませ。

御回答3
今回の事故は山林内に人が立ち入っての被災と考えます。したがって、1で回答した、市町村の権限による捕獲は実施されません。
今回の加害個体に対する県の権限による新たな捕獲許可もいたしません。

質問4
誘引捕獲檻設置のみならず現地付近での猟友会員らの警戒等を名分としたクマ捜 索出動はある(あった)のでしょうか?何名の銃猟者によるものでしょうか?
また、何らかの出動があった場合、その名分と目的等も簡潔でかまいませんので お答えくだされれば幸いです。
また猟友会が出動際の猟犬同行の有無もお答えくださいませ。

御回答4
付近一帯は観光地であることから、地元猟友会では、警察、消防とともに出没警戒に当たりました。
犬の同行はありません。
回答は以上でございます。
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御回答3は当然のことです。
人が山中にわざわざ立ち入っての被災に対してはたとえ名実とものクマ専用檻を設置したとしても不整合が発生することに必定です。前欄等までの一連の那須町(栃木県)への物言いはそれを前提に、それでもどうしてもクマ捕獲檻を設置するのであればドラム缶檻やパンチングメタル檻などクマ専用檻を使用すべきだとういうのが真意なのです。

御回答4をさらに確認すべく20日に今度は山ノ内町当局に、猟友会等による出没警戒について問い合わせてみました。
結論から言えば同警戒は過去形で町職員等が事故現場に赴く際の万が一に備えての猟銃携行者による随行であったそうです。
一方、今月15日、猟行為による入山者の遭遇事故を奇貨として捕獲を決めこむ栃木県等はやはり早まった対応を排し今後は長野県等のように事故の自得性に基づき捕獲の有無を決めていくよう改めなければなりますまい。

なお山ノ内町当局によると今回クマに遭遇された山荘管理人男性(60)は防備は抜かりなく鈴を携行されヘルメットもかぶっていらっしゃったそうです。
しかしやはり「そもそもクマが生息する山林内に人が立ち入っての被災」との見解は長野県庁とは変わりなく今後も同様の事故が再発しないよう共生に向けた啓発強化など決意を新たにされていたことも付記しておきましょう。

逃げグマを追うな!無差別誘引は逆恨みにして逆効果@狩猟者事故

※2017年7月26日後記
前橋市もクマ専用檻を使用@那須町(栃木県)の鉄製檻使用

2017年07月24日

「移譲」の例外規定「人が自ら山林に立ち入ったっ場合を除く」長野県

権限委譲への例外規定設定の必要性@那須町の檻差し替え拒否から(前欄)の最後部

長野県の例外規定についてはまた欄を改めて紹介することにしましょう。

からの続きです。

19日、クマに関連する県内市町村への権限委譲(移譲)について長野県に問い合わせたところ翌20日に迅速且つ簡潔な御回答をいただきました。同県にはこの場にてお礼を申しあげます。
以下は権限委譲(移譲)に関する当該質疑です。
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長野県御中
前略
質問1
貴長野県ではクマに関する県内市町村への権限委譲が2007年頃に決定して現在に 至っているとの理解ですが、その移譲された権限は
@クマ捕殺権限Aクマ捕獲権限B誘引捕獲檻設置権限等のいずれに該当するので しょうか?

また上記が重なった権限になっている場合は例えばAとBが移譲した権限あるいは@ABすべてが移譲した権限等と御教示くださいませ。

また貴県では「いじょう」の正式表記は「委譲」か「移譲」のどちらなのかも併 せてお答えくださいませ。

御回答前文
○○○○ 様

長野県林務部 鳥獣対策・ジビエ振興室の□□□□と申します。
ご質問いただいた件について回答いたします。

御回答1
長野県では、「知事の権限に属する事務処理の特例に関する条例」により「ツキノワグマによる生命または身体に対する危害が発生し、又は発生する恐れがあると認められる場合であって、緊急を要すると認められるとき(人が自ら山林に立ち入ったっ場合を除く)の当該ツキノワグマの捕獲等」について、捕獲許可権限を市町村に「移譲」しています。
★脚線部は引用者によるもの

質問2
もしかするっとクマ誘引・誘引・捕殺・処分・役得の有無決定権等すべてを移 譲されているのでしょうか?

御回答2
市町村への権限移譲の内容は1の回答のとおりです。
(略)
回答は以上でございます。

※続く質疑は、長野県山之内町山林における渓流釣り目的入山者による遭遇事故に関する個別事案につき、表題部が主題たる当画面では略しました。
略した質疑については当該事故に関する報道をリンクのうえ欄を改めることにしましょう。
※これについては欄末の2017年7月25日後記リンクを御参照
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例外規定は当然でしょう。入山者による自得事故と何の落ち度もない遭遇者の被害事案を混同した施策に不整合が生じてくることは自明の理です。栃木県は入山者の自己責任を相殺しての移譲は今回の那須町の事案を契機に改めなければなりません。


※2017年7月25日後記
長野県及び山ノ内町の分別発揮@人が立ち入っての被災につき捕獲せず!
posted by yutan at 00:00| クマとの共生

2017年07月23日

権限委譲への例外規定設定の必要性@那須町の檻差し替え拒否から

那須町の「クマ専用檻宣言」へ栃木県は毅然とした指導力発揮を!(2)の関連です。

栃木県はその「ツキノワグマ管理計画(第三期)」において明確にクマ専用檻たるドラム缶檻の使用を視診している事は既述どおりです。
那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(2)栃木県庁も問題を指摘

ツキノワグマ管理計画にそのことを明記していない他県でも、クマ専用檻の使用指針は既定指針になっている広島県の例を紹介しましょう。以下は当方の要望にお応えする形で今月19日、同県からいただきました。
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【広島県】ツキノワグマ保護計画書のURLについて

○○様

お世話になります。

標題のURLは次のとおりです。
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/249207.pdf

※ブログ転載者後記
19日にいただいたURLはコピー&ペーストの際に不具合が見られましたので、翌20日にあらためていただいたURLに差し替えてブログ掲載させていただきました。今後もその事由でのURL変更はあるかもしれませんので将来、リンク切れがある場合は検索されたしです。
※同後記ここまで

なお,当該計画書中において,クマ専用檻の使用について具体的に触れている部分は特にありませんが,
さきほどの電話で申しましたとおり,従前からクマ専用檻の普及・使用については指導を継続しているところです。
どうぞよろしくお願いいたします。


・‥…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋      
 広島県 環境県民局 自然環境課
※以下は当該部署の各連絡先につきブログ転載は略します。
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広島県によるとクマ専用檻の普及・使用についての指導はもうかれこれ20年にも及び同県においては、クマの誘引捕獲に際しては、放獣の阻害となる、歯や爪等の損傷に対応すべく県内全てのクマ生息する市町においてはステンレス製のパンチングメタル檻やドラム缶檻で対応しているそうです。

広島市役所にも問い合わせてみましたが、一般檻でのクマ捕獲は県の指針に従っており、区役所など市の出先機関にクマ専用檻を保管し、有事の際は駆除関係者に同出先機関に専用檻を取りに行かせて設置させていて逐一市も管理掌握しているとの御回答でした。同関係者に一般檻を設置させることは到底ありえないともいいます。
このように「ツキノワグマ管理計画」などクマに関する指針書に明文化されていなくてもクマの誘引捕獲については捕獲個体を檻の中で損傷しない名実とものクマ専用檻を使うことは長年の常識となっているのです。
放獣を行うかぎりは他県も同様でしょう。

さて表題関連です。
栃木県も放獣実績を有する県ですが、同県庁はいかに市町に権限委譲をしていて強制力はないとはいえ、那須町当局による檻の差し替え拒否についてはものの分別からも問題視しなければなりません。
そしてそれでも同町が聞き入れない場合は、例えば長野県のように「人が自ら山林に立ち入ったっ場合」については委譲の例外にするなど、何らかの対処を栃木県当局は打たなければなりますまい。
委譲された権限の市町村による健全運用にはそうした委譲者たる県によるシバリは不可欠なのではないでしょうか。

長野県の例外規定についてはまた欄を改めて紹介することにしましょう。

※2017年7月24日後記
「移譲」の例外規定「人が自ら山林に立ち入ったっ場合を除く」長野県
posted by yutan at 00:40| 生態系への損傷等

2017年07月22日

那須町の「クマ専用檻宣言」へ栃木県は毅然とした指導力発揮を!(2)

那須町の「クマ専用檻宣言」へ栃木県は毅然とした指導力発揮を!の関連です。

那須町(栃木県)が名実ともにクマ専用檻ともいえるドラム缶檻等を設置せず画像でみる限りは一般的な鉄製檻とも思われるものを設置し且つ県庁などからその事でお尋ねを受けてもドラム缶檻等に差し替えようとしない名分である「地域の状況を考慮」とは一体何なのでしょうか。

そもそも15日午前8時40分ごろ、栃木県那須町高久乙の山林に設置した猟具の確認で入山した猟友会員が軽傷を負う自得的遭遇事故が発生したのは文字通り山林です。
逃げグマを追うな!無差別誘引は逆恨みにして逆効果@狩猟者事故

そこに栃木県庁が指針するクマ専用ドラム缶檻を使用しない言い訳には到底なりえません。もしかすると地域の実情を考慮とは、当該クマや別グマへの逆恨みからの捕殺指向を抱いている方々への「考慮」なのでしょうか?
当該クマであれ別クマであれ、クマ専用ドラム缶檻で捕獲した場合は捕獲後に檻の中で暴れての歯や爪などの損傷する蓋然性は、その空間特性からして一般の鉄製檻、鉄格子緒に比べるとはるかに少なくなります。つまり放獣の余地が出てくるということです。実際、栃木県は他県と比べるとクマ専用檻使用を前提に放獣実績のある県であることは言うまでもありません。
今回の那須町の県の意向までもないがしろにした、ドラム缶檻等への差し替えへの不作為決定は放獣作業を何としても防ぎたいとも一部の方々により思惑に考慮したものではないかと疑われても仕方ありますまい。

そしてもう一つの疑念は、那須町主管課の体面保持あるいは怠惰に基づいた不作為決定の可能性です。指摘されてみて初めてドラム缶檻にすべきだったことに気づかれたのかもしれません。
いずれにせよ町当局は檻設置への監督業務に瑕疵がなかったかどうかを自己に厳しく検証の上、県や私に開陳した脆弱に過ぎるとも思われる言い訳を排除したうえ、すべからく二箇所へ設置したという檻をクマ専用檻に差し替えなければなりません。
今それをしておかないと今後も同町ではドラム缶檻を使用しないという悪しき前例となることが懸念されてきます。加えて既成事実は同町以外にも拡散していくことも十分ありえましょう。
かくして「栃木県ツキノワグマ管理計画」の捕獲檻規定等は那須町を端緒に「地域実情考慮」という体のいい言葉で骨抜きになっれしまう事態を栃木県は深刻視しなければなりますまい。

確かに栃木県では今回の町役場による捕獲檻設置がクマ捕獲に関わる県から町への権限委譲を受けた範疇内であるのであれば、県は町に対しては強制力は有しないのでありましょう。しかしだからといって県は黙して語らずではいけません。少なくとも権限委譲の精神を那須町へ再確認することなどできるはずです。
もとより日本の役所間の関係は県が上で市町村が下という封建的構造ではありません。しかし、それは双方が何をやっても許される間柄なのではなく、相互啓発・同確認・同情報提供は当然認められている行為です。その意味でいえば栃木県は那須町に対して強制力はなくても上述の観点からの指導的行動はできるはずです。

県は今回、那須町が行ったことその開き直りについてはさらなる当事者意識に立脚したうえ確認を前提に同町へ指導・啓発すべきところは積極的に踏み込むことが責務となりましょう。
要は那須町だけの問題ではなくこれを県は権限委譲にまつわる複数の負の側面の象徴ととらえるべきと考えます。栃木県は委譲事案の中で各市町村に勇み足がある場合に際して、委譲責任を棚上げし実質的な不作為を決め込むことだけは回避しなければなりません。

※2017年7月23日後記
権限委譲への例外規定設定の必要性@那須町の檻差し替え拒否から
posted by yutan at 00:00| 生態系への損傷等

2017年07月21日

那須町の「クマ専用檻宣言」へ栃木県は毅然とした指導力発揮を!

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| 那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(4)説明責任を!の続報です。

本日、那須町(栃木県)当局より御回答をいただきました。この場にてお礼を申しあげます。
ただし概要は以下です。(御回答全文は欄末に掲載いたします)
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設置した罠はクマ用に作成した箱罠であり、地域の状況を考慮しドラム缶型罠は設置せず、那須町鳥獣捕獲等許可取扱要領に基づき許可を行ったうえで箱罠を設置しております。

那須町役場 農林振興課 以下略
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栃木県当局が問題点を指摘している時点で、説得力は皆無でしょう。
那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(2)栃木県庁も問題を指摘

確かにドラム缶の形状でなくとも同形状以上に捕獲個体の爪や歯などを傷めないクマ専用檻としての機能を果たすステンレス製のパンチングメタルによるクマ専用檻は存在し、山口県や広島県等によって使用されています。
生態系保全政策の重要性@山口県画面後段「★10月5日追記」以下を御参照

たとえドラム缶形状でなくてもそうした名実ともにクマ専用檻といえるものであるなら栃木県庁は同県「ツキノワグマ管理計画(第三期)」の捕獲檻指針に抵触するものとして問題にしなかったはずです。
結局、那須町は動画等からも鉄を素材とした一般的な捕獲檻と思われる檻を「クマ用に作成した箱罠」として設置したものと受け止めざるをえません。
名実とものクマ専用檻への差し替えを拒否する那須町の言い訳は鹿角市(秋田県)によるそれと酷似しているのではないでしょうか。
クマ専用檻の意義と定義を知るべし@鹿角市を例に

言葉の修辞で一般檻がクマ専用檻になってしまっている現状もありましょう。
栃木県も市町村により都合よく「クマ専用檻宣言」された、実質的な非クマ専用檻が、ツキノワグマ管理計画の精神に反して使用される既成事実にならないよう厳しく対処しなければなりません。否、今回の発覚に始まったことではなくすでに既成事実化されている可能性も否めません。一事が万事ということもあります。

クマ捕獲に関する市町村への権限委譲が歪んだ形で出ている以上は委譲した側(県庁)も、今回たまさか発覚した類の市町村による散漫な勇み足が是正されない限りは委譲中止も視野にいれた毅然たる検討が望まれてきましょう。

以下は2017年7月20日付で那須町主管課からいただいた御回答全文です。
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posted by yutan at 00:00| 生態系への損傷等

2017年07月20日

那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(4)説明責任を!

那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(3)栃木県庁の意向もなんのその最後部の関連です。

以下は7月17日(休庁日)に緊急事案として那須町(栃木県)の当直の方(総務課)を通し指摘のメールを担当者の端末に転送していただき同日に御受信確認も同課を通しいただいた内容です。

通常は当 説明責任義務を果たすべし@官庁は各欄をお読みになってお分かりのようにある程度長期にわたり御回答をされようとしない役所についての言及ですが、那須町の事案については2箇所への鉄格子檻設置が栃木県の意向に反するものであるうえに、同県の指針に明確に反する形での無差別誘引などが懸念されるなど緊急性を要すると判断し、敢えてこのカテゴリにて取り上げさせていただいた次第です。
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那須町御中

前略
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那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(3)栃木県庁の意向もなんのその

那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(2)栃木県庁も問題を指摘の続報です。

那須町(栃木県)へは17日に当直の方(総務課)を通し指摘のメールを担当者の端末に転送していただき同日に御受信確認も同課を通しいただいておりますが、休み明けの18日以降も鉄製檻からクマ専用檻への差し替えについての町役場としての御見解は単純確認にもかかわらずいただいておりません。
そこで昨日(19日)、一昨日同様に栃木県庁自然保護課に問い合わせたところ新しい情報として「県の差し替え意向にも関わらず那須町当局は檻を差し替えるつもりはない」との意向をご教示くださいました。
それによると那須町当局の言い分の趣意は、「たしかに栃木県ツキノワグマ管理計画(三期計画)は捕獲に当たっては、箱わな(ドラム缶型わな)による捕獲を基本」と打ち出しているが、それはあくまで基本(原則)であり、今回の場合は例外と考え、差し替えるつもりはない」とのことでした。

また猟友会員に軽傷を負わせたクマ以外の個体が捕獲された場合の那須町の対処について、県を通してうかがった限りでは曖昧にしてしっくりいかなかった説明であったものと記憶しています。記憶が正しければ町は「当該グマ以外の捕獲はありえない」と決め付けているようにも聴こえましたが、事実なら好物誘引の広範性を鑑みれば違和感を禁じえません。また当該グマなら即捕殺と言うのも事故の自得性を無視した安直な毛cつ体であり後述する、権限委譲自体の妥当性にも事は及んでくるのではないでしょうか。

何が例外なのでしょうか。鳥獣事案に限らず官民を問わず世の中には、指針や打ち出しの中で、「原則とする、基本とする」との表記は一般的ですが、原則表記を奇貨として、「例外」を言い出してしまえば、指針そのものが骨抜きになってしまいます。栃木県ツキノワグマ管理計画(三期計画)への恣意的な例外宣言も例外ではありません。あまつさえ、別グマ誘引捕獲の可能性などがあるにもかかわらず指針に反して鉄製檻を仕掛けるとはあまりにも不可解です。

もとよりクマ専用檻を那須町が持っていないことは考えられませんが、その場合でも栃木県庁は同専用檻を容易に斡旋する体制にはある中、同町が県当局の意向をないがしろにしてまで、狩猟関係者による自得とも思える遭遇事故に際して安易に設置したところの捕獲後個体を傷め、ともすれば非放獣にして捕殺結論の言い訳になりがちの鉄格子檻に固執するのはやはり課や職員の体面保持の所産でしょうか?
あるいは猟友会員が山中でのシカ・イノシシの捕獲行動に際してたまさかクマと遭遇し軽傷を負われたことへのいわば逆恨み捕殺成就への協賛意識が定められた属性の檻に改めようとしない事由に横たわっていないでしょうか?

また特筆すべきは那須町では以前からクマ捕獲檻設置の際は県の意向をないがしろにした鉄製檻を平然と仕掛けていた可能性もありましょう。今回、たまたまメディアが檻の画像を報じたことで氷山の一角が露呈したのであれば、県当局も権限委譲こそしているものの、指針の骨抜き化を防ぐべく他への示しの観点からも那須町に対して正しい施策を要請しなければなりません。現状では県内市町村への権限委譲そのものの意義が厳しく問われてくるのではないでしょうか。一事が万事との格言も忘れてはなりません。

それにしても那須町は17日に送信した事実確認に件の廿日市市の時と同様に早急性が要される事案にもかかわらずなぜ現時点まで答えようとされないのでしょうか?現状では施策の中立性や妥当性に自信のない証左と受け取られても仕方ありません。

※本日追記
那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(4)説明責任を!
posted by yutan at 00:21| 行政との癒着疑惑

2017年07月19日

渓流釣り目的入山での遭遇事故の自得性を鑑みれば

山中捜索は本末転倒(3)山林渓流(秋田)での自得事故にて渓流釣りで山林に入られた方がクマに遭遇した件は記憶に新しいところですが、18日午前10時50分ごろ、長野県山ノ内町平穏の山林で、山荘管理人男性は顔や両腕に大怪我をされそのまま長野市内の病院へ搬送されたそうです。
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山林でクマに襲われる 60歳男性が搬送 

長野男性(60)か「らクマ遭遇により負傷した」と山ノ内消防署へ通報があったそうです。
(略)
中野署などによると、クマは体長1・4メートルほどの成獣とみられる。山本さんは志賀高原の横湯川へ渓流釣りに行く途中で、クマに襲われた後、自力でバイクに乗り、近くの同消防署の「分遣所」から通報した。

こちら2017年7月18日15時05分 朝日新聞

クマに襲われ男性重傷=渓流釣り向かう途中−長野・志賀高原
(略)
県警中野署などによると、男性は同10時40分ごろ、志賀高原の横湯川へ渓流釣りに向かう途中、山林の道でクマ1頭と遭遇し、襲われた。クマは体長約1メートル40センチで、成獣とみられる。
県によると、長野県内でのクマによる負傷者は今年度は初めて。

こちら(2017/07/18-18:29) 時事通信
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まずは病院に搬送された男性の完治を願うところです。防備の有無についても後述の自得性に加えて気になるところです。
冒頭リンク画面でも述べさせていただきましたが、事故の自得性については同様と思われますので、相変わらずのこの種の遭遇自己防止に微塵でも寄与したく以下、同画面より一部再掲します。
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そのうえで、渓流釣りでの受難はそもそもクマが生息する領域での自己責任事案であることは山菜採りや狩猟者の受難と畢竟同じでしょう。
狩猟者や山菜採り・(盗り)等の自己責任など※アーカイブ
※再掲以上
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賢明なる長野県や山ノ内町はよもやこの事故を奇貨とした捕獲目的での無差別誘引は許可しないものと思いたいところですが、かりそめにも捕獲檻設置あるいはクマ捜索があるとするならば、クマ捕獲等に関する委譲の負の側面が出たものと考えざるをえません。
長野県の逆行提案(18)権限委譲

別グマを含めた捕獲個体をたとえ捕殺することなく放獣するとしても、放獣地が捕獲地と離れていれば母グマあるいは子グマが行方不明の身内クマを探しに出没が拡散する可能性も否定できません。また子グマの場合は放獣後に母グマにめぐり合えなかった場合、厳しい自然を1頭で生きていけるかどうかは定かにあらずです。
むろん捕殺に比べれば放獣ははるかにベターな選択肢ではありますが、上述のことからベストなそれとは言えません。ここは負傷者の自得性も鑑み、そもそも山にクマは生息するのが自然現象であることを前提にそっとしておくという対応がベストではないでしょうか。
畢竟、県・町両自治体の分別発揮に期待するところです。


※2017年7月25日後記
長野県及び山ノ内町の分別発揮@人が立ち入っての被災につき捕獲せず!

2017年07月18日

那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(2)栃木県庁も問題を指摘

那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!

今回の事案を栃木県庁に問い合わせてみました。担当者によると県も報道動画で鉄格子檻とも思われる檻の設置を知り、私が指摘するまでもなく那須町には同様の指摘をされたそうです。
また、冒頭リンク(昨日付)にて

この件について栃木県がどのように指針しているのかを私は存じ上げませんが、

と記しましたが、同県は明確にクマ専用檻(ドラム缶檻)の使用を打ち出していることが問い合わせにより分かったところです。
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A 加害個体等の捕獲に関する基準

次のいずれかの要件を満たす場合には、加害個体を特定した上での捕獲を認めるものとする(附属資料2 クマ目撃・被害対応マニュアル 参照)。捕獲に当たっては、箱わな(ドラム缶型わな)による捕獲を基本とし、
栃木県ツキノワグマ管理計画(三期計画)pdf P11より 画像あり
(脚線は引用者による)
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あらためて那須町による檻の差し替えが求められてきましょう。看過していたことへの職員や課の体面などはかなぐり捨てたうえで、今後の県内自治体への既成事実にならないためにも県の指針に沿った早急な行動が要されましょう。

それにしても今回のクマ専用檻とは思われない檻設置の動機は何だったのでしょうか?鉄格子檻等の非クマ専用檻でクマを捕獲すれば檻の中で暴れたりして歯や爪を損傷したとえ放獣しても自然の中で生きていくことが困難になりやむなく捕殺といった例も各地であるようですが、もしかすると町から要請を受けた檻設置者らに仲間が山林での猟行動こちらで軽傷とはいえ負傷したことからの筋違いな捕殺指向があっての非クマ専用檻設置だったのでしょうか?
かりそめにもそうであるなら那須町職員の看過とは別の問題も生じてくるのではないでしょうか?
いずれにせよ那須町当局は看過を猛省のうえで檻設置者らに対してはなぜクマ専用檻を設置しなかったかを問い質す必要がありましょう。

※2017年7月20日後記
那須町は廿日市市に倣いクマ専用檻に差し替えを!(3)栃木県庁の意向もなんのその
※2017年7月21日後記
那須町の「クマ専用檻宣言」へ栃木県は毅然とした指導力発揮を!
※2017年7月23日後記
権限委譲への例外規定設定の必要性@那須町の檻差し替え拒否から
※2017年7月26日後記
前橋市もクマ専用檻を使用@那須町(栃木県)の鉄製檻使用
posted by yutan at 13:25| クマ、安易な駆除・捜索等