2017年05月30日

入山規制は絵に描いた餅?仙北市(秋田県)

前欄および「緊急対策会議」への疑念(1)仙北市の責任は?からの続きです。

仙北市の山中での天産物採取者によるクマ遭遇事故が報じられた翌日にもかかわらず28日午前には事故現場周辺道路にタケノコ採り目的と黙される事故現場周辺道路に40台確認されたことについての続報が出ています。前欄(冒頭リンク)にて紹介した読売新聞記事から新たに引用させていただきます。
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同署や市などは事故現場の玉川地区に向かう入り口で28日早朝、チラシを配って入山自粛を呼び掛けたが、同日午前10時45分現在、周辺の道路で、タケノコ採りに入ったとみられる車約40台を確認した。

県警の担当者は「入山自粛を呼び掛けたところ、『山にクマがいるのはあたりまえ』と言って入山した人もいた」と話す。
現場の玉川地区はタケノコの産地で、ツキノワグマが多数出没している。県は「一昨年、ブナの実が豊作だったことから、力が強くて凶暴な若グマが全県的に多くいる」と、注意を呼び掛けている。

こちら2017年05月29日 15時21分 
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『山にクマがいるのはあたりまえ』  その言葉は的確にして当を得ています。そもそもはクマの領域です。また全県的にそこに人間が踏み入れば元気のいい若グマが少なからず生息するというのも至極自然な現象です。自然の摂理を傲慢に受けとる人間の側が浅智恵に基づき、机上の生態系を名目に間引く対象などでもありません。
『山にクマがいるのはあたりまえ』
だからこそ、森林法を遵守するところの地権者からの許可を得た採取行動である限りは何があっても自己責任なのです。むろん、奥山の天産物が野生鳥獣の貴重な食糧源にして何もタケノコ、サンサイ等に頼らなくても代替食品の豊富な人間は採取を自重すべきという分別を働かせようとしない人間の方々にたまさかの遭遇事故が発生したとしてもそれで以って鳥獣に対して撃つ気満々の捜索隊をそもそものクマ領域たる山中に寄こしたり嗅覚誘引檻を設置する施策は万物の霊長を自負する人間にはあるまじき程度の低い報復活動に過ぎないのではないでしょうか。

それにしても事故発生まで上述のように割り切った考えができない場合は、入山規制への指導力を高めなければなりません。市も県も警察も「山のクマ生息の当然性」を事由とした入山自粛拒否にはもっと厳格な対応はできなかったものでしょうか。
例えば国・公有林の場合は天産物採取の地権者許可がない場合は入山そのものを禁止できるはずだし、それを無視する人間がいれば法的措置は可能なのではないでしょうか?あまつさえそういう無許可採取がなされた後であるならなおさらです。身柄拘束等はその後の入山にも確実に大きな牽制となりえましょう。

例えば鹿角市(秋田県)は過日、私に国有林入林自体の禁止は国有林管理署といえどもそういった権限はないと御説明されましたが、そういったことはないはずです。一連の死傷事故やその予察から場合によっては入山自体の禁止措置はとれるはずです。あまつさえ天産物取得については確実に当事者当局として乱獲予防などからの許可権限はお持ちのはずです。鹿角市に限らず仙北市なども国有林管理署との連携で、入山禁止措置の厳格な運用は可能なはずです。
私有林に関しても山林地主から入山禁止の一札をとっておけば同様の厳格運用は可能なのではないでしょうか。
そういう意味でも上記引用した読売記事の入山自粛拒否者と警察官のやりとりは違和感に併せ多大な行政の努力不足を感じざるえませんでした。
天産物採取目当てでの入山は今後もまだ続きます。今回、死亡事故が発生した仙北市や鹿角市に限らずあるいは秋田県に限らずこういった事案での各関連当局は、入山自粛や禁止が実質上ザルや反故にならないよう厳格なものとなすべく相互の実効ある連携が要されてきましょう。

posted by yutan at 00:00| 2016秋田県タケノコ狩り事故

クマ生息域に捕獲檻?仙北市(秋田県)

前欄に続き仙北市山中でのタケノコ採りの方による遭遇事故を受けた県や市、県警、地元猟友会の担当者ら25人が出席した28日の緊急対策会議への疑念を述べさせていただきます。※産経新聞、NHK記事引用は前欄、前々欄等でご覧くださいませ。
前欄後段で呈した疑問(今回の事故を奇貨とした実質上の奥山駆除の有無)については現在、書面にて同市に問い合わせていますので事実関係が分かればまた追記等致しましょう。

さてその後の報道によると件の緊急対策会議ではDNA検査を名目に同市は駆除隊ではなく誘引檻によるクマ捕獲申請を秋田県に行うことも報告されたそうです。
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女性襲った?クマ、DNA検査してでも特定へ

仙北市の隣の鹿角市では昨年5〜6月、クマに襲われたとみられる男女4人の遺体が相次いで見つかったが、体毛などの残留物が保管されず、加害グマを特定できなかった。この反省を踏まえ、今回はDNA検査を初めて行う方針だ。
県の担当者は「体毛を採取できれば、県立大に依頼してDNA解析に移りたい」と述べた。加害グマの特定を目指すとともに、データを積み重ねることで加害グマの特徴をつかめると期待される。

また、会議では、再発を防ぐため、入山者に対して防災無線を用いるなど粘り強い注意喚起をしていくことを確認した。このほか、仙北署が現場周辺のパトロールを強化し、仙北市は県の許可が下り次第、捕獲用のおりを設置する。

こちら2017年05月29日 15時21分 読売新聞 (抜粋)
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加害グマの特定を目指しデータを積み重ねることで加害グマの特徴をつかめると期待されるとの趣意が報じられていますが、データの積み重ねとは捕獲(捕殺)の積み重ねを意味しているものとしか思えません。
違法採取も少なからずあるであろう山菜等の山間天産物採取行為を幇助するような予察駆除は人間の側の本末転倒行為にほかなりません。こういう事態の際は行政たるもの事態を沈静させるべく、筋違いな逆恨み猟推進者らに対しての言わば慰撫教導こそが分別と思われますが、言いなりになっているのか、自ら逆手本を先導しているのかは知る由もありませんが、いずれにせよ感情的な流れに任せた行政の瑕疵が存在しているのではないでしょうか。

そもそものクマ生息区域にわざわざ囮の餌を入れた捕獲檻で嗅覚誘引するとは一体どういう了見なのでしょうか。そんなことをすれば今回の遭遇クマ以外の複数の別グマを誘引してしまう可能性は少なからずでてきましょう。それらがいったん檻で捕獲すればよもやDNAだけ取り出して放獣することは、いわば自得にもかかわらず事故への感情(逆恨み)面が作用しよもや放獣するという分別は期待できそうもありますまい。
前欄にて述べた俗説がそれらを正当化する言い訳になることも明白です。

また捕獲檻による嗅覚誘引が奥山中のより林道に近いところに逃げグマや元から生息する個体群をおびき寄せる可能性もあり林道使用者のみならず「捜索隊」などが闊歩する場合はそれら人間の安全にまで反作用することは言うまでもありません。
いずれにせよ行政は早急に臭覚誘引捕獲檻設置申請を取り消した上、本末転倒的な捕獲(捕殺)行為推進を中止する分別と体面をなげうつ勇気を発揮しなければなりますまい。

※本日後記
入山規制は絵に描いた餅?仙北市(秋田県)
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2017年05月29日

「緊急対策会議」への疑念(2)俗説に基づき筋違いな奥山駆除か

「緊急対策会議」への疑念(1)仙北市の責任は?に続き今回の仙北市山中でのタケノコ採りの方による遭遇事故を受けた同市役所にての緊急対策会議への疑念を述べさせていただきます。※NHK記事引用は上記画面でご覧くださいませ。

同引用記事後段における、秋田県自然保護課長の「襲ったクマを特定しなければ、また同様の被害が出る可能性もある」のでについては一般的生態のツキノワグマが出会い頭事故等でいったん人に危害を加えればその味をしめて何度でも人を襲うようになるという矛盾にまみれた俗説を根拠としているのではないでしょうか?

そもそもツキノワグマには人肉を食う習性はなく今回の不幸な出会い頭事故にしても人を食った事象ではありますまい。まだ「人間を見た母親グマは子どもを守ろうと殺気立つ」の説明のほうが整合性があります。
また自然の中にクマが生息している以上は、遭遇すれば事故が発生する可能性は一般論ですが、そこを通りこしてクマの心理学者よろしくの「味をしめて・・・」は何らかの意図や恣意に基づくものと疑念されても仕方ありません。かりにその俗説が事実であれば、秋田県に限らず本州各地にて山中、人里を問わずいったん人間との遭遇事故を起こしたクマによる人肉摂取事安が多発しているはずですが、実際は、ここ数十年否それ以前の時系列を含めても記録にあるのは昨年の奥山入山者による不幸な自得事故に関与した個体のみでしょう。
むろん「味をしめて・・・」が会議の席上での比喩であっても無定見な不整合性は変わりません。人肉摂取とまでいかなくても、いったん人と遭遇事故を起こした個体が何度も人を主体的に襲うという事例が頻発しているはずです。しかし、実際はほとんどがそれぞれが一回きりの出会いがしら事案ですね。
畢竟、特殊事項を見て一般化しようとする意図は、生態系を含めた自然環境保全行政においてもなされるべきではありません。

そういえば28日朝のニュースでもハンターの方が「クマが人間に勝利したと感じて次々に人を襲うようになる」との趣意を述べられていたと記憶しますが、少しでもクマの生態を学んだ者からするとまさに噴飯物でしょう。ハンターがそれを言うのはそれなりに受け取りますので御自由ですが、県の責任ある立場の方が同様の俗説前提での発言をしたことが事実であれば所詮は圧力めいたものへの忖度(そんたく)を第一義としがちとも言われる役人の限界が露出したものと見なされても仕方ありません。

あまつさえ秋田県はそういった俗説を基にクマの生息地たる山林に入り込んでの筋違いな復讐猟を併せて行うことが以下の報道から読み取れるのではないでしょうか。
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強い若いクマに注意を 女性死亡受け、対策会議

、県は「ほぼクマの襲撃」と断定した。人を襲ったクマは再び襲う危険性が高いとして、県内全域に警報を発令。警察や市も現場周辺に入山禁止の看板を設置し、パトロールを強化した。
県は被害拡大を防ぐため、被害者に付着したクマの体毛を採取し、DNAデータを保存。今後、地元猟友会が駆除したクマと比較し、襲撃した個体を特定する。

こちら2017.5.28 19:17 産経新聞 (抜粋)
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「襲撃」は正しくは「出会い頭事故」ですね。ネマガリダケについては人間は代替食品がいくらでもありますが、クマをはじめとした野生鳥獣にとっては奥山に生える貴重な食糧源であることは言うまでもありません。

それはともかく今後、当局は猟友会に今回の事件を奇貨として奥山「駆除」の許可を出すという意味なのでしょうか?一連の事故があった昨夏を持つ2016年度の捕獲数が前年度の4倍以上になっていることを鑑みれば事故のドサクサに紛れた許可の乱発もさもありなんといったところでしょうか。もとより同会がこれまでの駆除個体のDNAデータを保管しているとは考えにくいこともそうした疑念を敷衍します。
それとも同会に今回の他人の不幸に乗じたような山狩り猟を許すのではなく、あくまでこれまでの人里出没などの際の駆除個体のデータを県が受け取っていてそれらと比較するという意味でしょうか?
後者ならまだ分からないまでもありませんが、前者なら本末転倒の筋違い復讐猟の許可としか言いようがありません。


どさくさ紛れの駆除基準緩和に分別なし@「地元自治体」
やはり事故のドサクサに紛れた許可の乱発か@秋田県

※2017年5月30日後記
クマ生息域に捕獲檻?仙北市(秋田県)
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「緊急対策会議」への疑念(1)仙北市の責任は?

(昨夏)事故の教訓は?(2)死亡事故発生@仙北市の山林の続報です。

報道によると今回の死亡したことを受け、28日、仙北市役所にて県や市などの担当者が集まって緊急の対策会議を開かれました。
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クマに襲われ死亡か 被害受け緊急対策会議 秋田

この中で、門脇光浩市長は「去年は県内で4人がクマに襲われて亡くなり、警戒レベルを上げていたのに、また被害が出たのは残念だ。事故を繰り返さないよう対策を進めたい」と述べました。
秋田県では、人がクマに襲われる被害が出た場合、クマの体毛などを採取しておき、駆除した個体とDNA鑑定で照合する取り組みが今年度から始まっていますが、今回の現場からは今のところクマの体毛は見つかっておらず、警察などがさらに調べることにしています。

会議に出席した秋田県自然保護課の高松武彦課長は「襲ったクマを特定しなければ、また同様の被害が出る可能性もあるので、関係機関と連携して特定を進めたい」と話していました。

一方、現場の周辺では、28日も山菜採りなどで山林に立ち入る人が相次ぎ、午前中にはおよそ40台の車が止まっているのが確認されていて、市や警察は引き続き入山を控えるよう呼びかけています。

秋田市東部猟友会の土田篤会長は「ことしは5月の大型連休ごろからクマの目撃が増え始めた。例年よりも子連れのクマが多いように感じる。人間を見た母親グマは子どもを守ろうと殺気立つので、子連れのクマに会うと非常に危険だ」と話しています。

山に入る理由は

ネマガリダケは、秋田県内では岩手との県境の奥羽山脈の山林などに多く自生していて、クマの好物でもあります。直売所などによりますと、味がよく高値で取り引きされることから、多くの人が自分で食べたり業者に売ったりするため、この時期に山に入るということです。
去年、鹿角市の山林で4人がクマに襲われ死亡した被害を受け、ことしは自粛が呼びかけられていることから、直売所によってはネマガリダケの入荷量が例年の半分以下になったところもあり、値上がりしているということです。

こちら5月28日 18時09分 NHK (抜粋) ※脚線は引用者
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まず仙北市長の残念発言(趣意)ですが、はたして同市は事故を未然に防ぐほどの入山禁止啓発を行っていたのかどうかは疑問が残るところです。ありきたりの防備促進や自粛呼びかけだけでは不足です。ましてネマガリダケ値上げ現象が報じられていて且つかかる事故が発生したにもかかわらず28日も山菜採りなどで山林に立ち入る人が相次ぎ、午前中だけでもおよそ40台の車が止まっているのが確認された中、市長のおっしゃる「警戒レベルを上げていたのに」へはむなしさと責任所在の意図的抹消を感じざるをえません。

仙北市では例えばいわゆる「山菜盗り」が違法行為であり、地権者の意向を確認しないでの採取者の都合での許容論もNGであることも含めた一般への啓発まで踏み込んでいたのでしょうか?あえて皮肉を込めて述べさせていただくと、事故が報道された28日の午前に確認されたされた、天産物取得入山のために駐車したと思われる40台の車は各人が採取許可を得ているのでしょうか?

もとより今回事故に遭われた方やそのグループによる採取行為に地権者からの許可があったのかどうかは定かではありません。が、たとえ許可に基づいた採取の場合も市長さんがおっしゃる警戒レベルを上げていたのにが事実とすると当然市は公・私有地権者と連携のうえ、「入山採取を許可しないように」の要請を行っていたものと思ってあげたいところですが、実際はどうだったのでしょうか?通常の感覚では昨夏に悲劇が続いたことを鑑みると公有林であれ民有林であれ地権者(暑)が無定見に許可をするとはかなり考えにくいことではありましょう。
許可の有無がいずれであれ仙北市には入山防止についての実質的な啓発の不作為がなかったでしょうか?

各機関連携での森林窃盗への警告が事故防止のためにも急務

※次欄も当欄同様に「緊急対策会議」関連です。
「緊急対策会議」への疑念(2)俗説に基づき筋違いな奥山駆除か

※2017年5月30日後記
入山規制は絵に描いた餅?仙北市(秋田県)
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2017年05月28日

(昨夏)事故の教訓は?(3)タケノコ採り行方不明事案発生★追記あり

秋田県では前欄とは別の事案も同日に報じられています。

同県では27日、昨夏の一連の死亡事故が発生した鹿角市大湯の田代平に家族とともに訪れ午前11時半ごろ、タケノコを採りに1人で入山した青森県八戸市の男性(68)の行方が分からなくなっているそうです。入山してから2時間半経っても戻らなかったため、家族が午後2時ごろに警察に通報したことを受け警察などが探していることも大変気になるところです。

むろん、現時点でもクマとの遭遇事故に巻き込まれたかどうかは定かではありません。一刻も早い発見もしくは麓に戻ってこられることを願っています。
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田代平でタケノコ採り遭難 警察などが捜索中

警察などが午後4時半ごろから付近を捜していますが、午後5時の時点では見つかっていません。
入山地点は去年、タケノコ採りの入山者がクマに襲われて死亡する事故があった場所から東へおよそ1キロの、国道沿いです。

こちら鹿角きりたんぽFMニュース 2017.05.27 (抜粋)

山で男性行方不明 去年は近くでクマの被害も・・・(17/05/28)

27日の捜索では男性は見つからず、警察などは28日に捜索を再開する予定です。

動画YOUTUBE テレ朝ニュースより
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動画を見る限り、人の踏み入れもなかなか困難と思われるかなりの奥山です。初日に捜索が打ち切られたのも無理もありますまい。
そして、これも山林所有形態が公私有林のいずれであることや地権者による採取許可の有無は現時点で定かではありませんが、かりそめにも地権者が安易に許可したのであれば地権者(暑)の許可責任等々も問われてきましょう。
他事想定や行政のあるべき啓発については前欄あるいは当カテゴリの各当該言及を御参照くださいませ。
いずれにせよ、入山規制には実効ある強制力が確実に要されてきましょう。

★本日追記
その後の報道によると鹿角署は28日午前7時20分ごろ、行方不明となっていたタケノコ狩り入山者男性を遺体で発見したそうです。遺体に外傷はなく、同署は死因の特定を進めるとも報じられています。
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秋田でタケノコ採りの青森の男性、遺体で発見 外傷なし

同日午前6時半ごろから、警察や地元消防ら約20人で付近を捜索。竹やぶの中であおむけの状態で死亡している○○さんを見つけた。
同署によると、○○さんは家族3人で来ていた。午前11時半ごろ山に1人で入ったまま下山しなかったので、妻が通報した。

こちら2017.5.28 17:14 産経新聞
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まずは亡くなられた方のご冥福をお祈り申しあげます。

むろん断言はしませんが、どうやらクマとの遭遇事故ではない要因が死因とも思われます。
いずれにせよ銃猟者が捜索や同警護にかこつけての実質上のクマ狩りはこれで名分はなくなりましょう。否、死体の状態が外傷なしと明らかになるまでもなく、奥山での事故を奇貨としたクマ目当ての山狩りには欺瞞を用いない限りは説得力はありますまい。
posted by yutan at 01:27| 2016秋田県タケノコ狩り事故

(昨夏)事故の教訓は?(2)死亡事故発生@仙北市の山林

残念なことに秋田県仙北市の山林にて昨夏同様の山菜(タケノコ)採りによるクマ遭遇死亡事故の可能性が強いと報じられている事案が発生しました。
報道によると27日昼すぎ、秋田県仙北市の山林で、たけのこを採りに行った61歳の女性が頭から血を流して死亡しているのが見つかり、警察は頭にはクマにひっかかれたような傷があったということからクマに襲われたと見て詳しい状況を調べているそうです。
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たけのこ採りの女性死亡 クマに襲われたか 秋田

○○さんは27日午前6時ごろから友人とたけのこを採りに現場の山に入りましたが、山を降りた待ち合わせの場所に戻らなかったことから、友人などが捜していたということです。
現場周辺ではこの時期、多くの人が山菜採りに訪れますが、クマが生息していると見られ、警察は近くの山林に立ち入らないよう呼びかけています。

こちらNHK 5月27日 18時02分 (抜粋)
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まずは亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

報道動画を見た限り現場周辺は車も通れる林道らしき道路は整備されているとはいえ到底人の領域とは思えない山の中です。あまつさえ昨夏は近接にて遭遇事故が続き死亡者も出たところです。タケノコ利徳はあるとはいえ危険をおかしてまでの入山採取は防止できなかったものでしょうか。
加えて報道のみでは定かではない採取現場の地権所有形態やそこからの採取許可の有無ではありますが、いずれにせよ入山者の安全性や山菜が野生鳥獣の貴重な食糧源である生態性そして森林法の各観点を網羅した啓発が足りなかったのではないかと警察や、市、県は再発を防ぐ意味でも検証が望まれましょう。

かりそめにも「入山の際には防備したうえクマを寄せ付けないよう気をつけて採取を楽しんでください」などの類の本末転倒な啓発であった場合は、今回の死亡事故の行政としての責任性をしっかり認識したうえ、啓発を入山禁止を最重点としたものに切り替えなければなりますまい。畢竟、通達は厳格な強制力を伴う入山禁止
であるべきことは言うまでもありません。
そして同禁止を円滑に通達すべく私有林地権者との連携も忘れてはなりません。むろん、国有林を管理する森林管理署も当事者意識を持つことが不可欠です。

(昨夏)事故の教訓は?キノコ採り入山か@鹿角市(秋田)

※本日後記
(昨夏)事故の教訓は?(3)タケノコ採り行方不明事案発生★追記あり
posted by yutan at 00:43| 2016秋田県タケノコ狩り事故

2017年05月27日

スポーツとクマへの配慮の両立行動に敬意と拍手!

宮城県関連を続けます。

古川学園(大崎市)の中高生計428人が参加した恒例の強歩大会が開かれ、高校生は新緑の鳴子峡を巡る42キロに挑んだそうですが、クマ出没の可能性があるため、スタート地点は例年の最長コースより5キロ手前のJR陸羽東線中山平温泉駅となったそうです。
出発した高校生は、沿道で見守る教員や保護者の声援を受けながらゴールの学校を目指したそうですが、校内スポーツイベントと人間の側の自然への配慮とを見事両立させた生徒諸君そして学校関係者に敬意と拍手を送りたいところです。
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クマも声援?ゴール目指す

◇…この日は大崎市古川の最高気温が28.4度の夏日で、10時間半かかってゴールした生徒も。暑さの中で多くが完歩できたのは、クマのおかげも少しはあったかも…。

こちら2017年05月26日 河北新報 (抜粋)
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強歩大会
こちら古川学園高等学校HP「トピックス」より
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上述の両立のみならず自然に感謝する気持ちも彼らの若いみずみずしい感性からほとばしる情景も目に浮かび、なんとも頼もしくも微笑ましい気分になってきます。いい苗はいい木に育ちます。担当された古川学園の先生方々も自然と人間の健全な関係を若人らに自然に感じてもらう名伯楽と認定させていただきたい気がしています。

共存を教えるのが大人の責務(3)
posted by yutan at 01:09| クマとの共生

逃げグマを追うな@公園や学校付近目撃だからこそ刺激・誘引はNG!(10)

宮城県関連を続けます。※次欄も同県関連です。

報道によると25日午後0時40分ごろ、宮城県利府町神谷沢北沢の県道で体長0.6メートルのクマの目撃情報があり、近くの利府二小(児童370人)と菅谷台小(334人)は教諭らが先導し、集団下校した。
同県内では仙台市泉区根白石青笹山でも午後5時半ごろ、体長約1.5メートルのクマの目撃情報があったことも報じられています。
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クマ目撃情報で2校が集団下校
こちら2017年05月26日 河北日報
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利府町でも目撃は0.6メートルがおおむね事実であるなら子グマと「思われます。むろん仙台市でのそれは成グマと思われますが、いずれにしても
逃げグマを追うな@公園や学校付近目撃だからこそ刺激・誘引はNG!(8)同(9)等にて述べさせていただいたことと同じことが言えましょう。
かりそめにも前欄にて言及した(捕獲上限を4倍増)への口実とするのであれば本末転倒も甚だしいことです。出没は人間の側の怠慢の所産の可能性大である事は当カテゴリでも縷々述べている通りです。またかかる出没をクマ狩猟や捕殺推進の言い訳とすることは欺瞞にもほどがありましょう。

出没をもたらす原因に考えられる生ゴミ放置や嗅覚誘引物の未封印に対しては、ちょっとした人為が精神被害を含めた反公益につながりかねないことを官民ともどもに相互啓発することが重要であることは明白ではないでしょうか。人間の側がクマをおびき出す諸所為についての怠慢を改め襟を正すことでの再出没防止を図らなければなりません。

他にも24日午後7時35分ごろ、福島県会津若松市宝町の駐車場でも体長約1.3メートルのクマが目撃されすぐに、東に走って湯川方面に逃げたという事例も報じられています。
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車の陰にクマ 会津若松、住宅密集地の駐車場で目撃
こちら2017年05月25日 09時20分 福島民友ニュース
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これも捕殺指向の強い方々による刺激・誘引は逆効果を引き起こしかねないことからも一番やってはいけない対応です。嗅覚誘引の封印やその啓発こそが唯一公益に適う選択肢と言えましょう。

逃げグマを追うな!目撃4事案
posted by yutan at 00:00| クマ誘引・刺激は逆効果

2017年05月26日

「増加した印象」で捕獲上限引き上げとは@宮城県

宮城県関連を続けます。

報道によると宮城県はツキノワグマの個体数維持を目的とした新たな管理計画(2017〜21年度)を策定し調査の精度向上により生息数が多いことが明らかになったとして狩猟と有害駆除による捕獲上限を、年間50頭から200頭に引き上げるそうです。
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<ツキノワグマ>宮城 捕獲上限200頭に引き上げ、
(略)
県内に生息するクマの数は、08年度は401〜896頭だったが、14年度は1199〜2147頭と2倍以上に増えた。クマの体毛を定点採取し生息数を推測する調査手法から、定点カメラで個体を識別する手法に変更。より正確な生息数の把握につながったことで頭数が増えた。
捕獲数の上限は環境省のマニュアルに基づき、推定生息数(1669頭)の12%に当たる年間200頭に設定した。管理計画には農林水産物の被害防止策として、電気柵導入の促進も盛り込んだ。
 
同課は「クマの絶対数が増えているとは断言できないが、出没情報が頻繁に寄せられるようになり、増加した印象を与えている。クマの生息は豊かな自然環境の指標でもあり、数を適正に管理しながら共生を図りたい」と話す。

こちら河北新報 2017年05月11日 抜粋)
検索結果
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電気柵導入の促進を盛り込んだことは大いに是としましょう。また、生ゴミや食料、ガソリンなどクマを誘引する物質の臭いの拡散封印の啓発など、おびき寄せないための人間の側の責任についても敷衍されたしです。

それにしても定点カメラによる個体識別がより正確な生息数の把握につながるかどうかについては、カメラ設置場所の事などもありその妥当性については議論の余地がありうましょう。これについては
推定頭数調査の目的は?(3)情報の公開は全面必須や同画面より同(2)秋田県、および推定頭数調査の目的は?を御参照。

加えて「頻繁に寄せられる」ようになったいう目撃数には同一個体の複数目撃も多々含まれていましょうに。
天婦羅にたとえるとの衣の部分だけ何度も見て或いは撮影して固定観念のままに中身を判断するようなものでしょう。加えて県当局自体が「クマの絶対数が増えているとは断言できない」のであれば今回の50頭から200頭への引きあげは早まりすぎと言えましょう。

かりそめにも最初から、捕獲上限引き上げありきの調査であるなら、正確なデータなど出てくるはずもありません。昨夏の秋田県奥山における自得事故へのクマへの恐怖イメージや風評あるいはそれらと密なる政治的圧力も同様に不正確な施策しかもたらしません。
宮城県当局はこの4倍にも引き上げという指針自体への勇気ある翻意が時系列を越えた生態系保全のうえからも急務となるのではないでしょうか。
いったん役所や狩猟や捕殺推進派による恣意や作為にて損なわれた自然は元に戻る見込みの困難性を官民ともどもに認識しなければなりますまい。

posted by yutan at 00:00| クマ、安易な駆除・捜索等

2017年05月25日

目撃2例(仙台・相模原)から

最初に前欄に続き宮城県関連です。
仙台市では24日午前6時ごろ、寺岡中学校から南に約600メートルの住宅街の市道で、道路を横切り、道路脇の草むらに入っていく体長約1・2メートルのクマ1頭を通行人が目撃する事案が発生し宮城県警泉署などが注意を喚起しています。
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仙台・寺岡でクマ1頭目撃
こちら2017年05月24日 河北新報
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注意喚起は「遭遇しないように」はもちろんのこと「クマを誘引させないようにしましょう」の部分を敷衍したものでなければなりません。また防備さえすればそれで良しとの誤解が入らない啓発であることも肝要です。
早朝はクマの活動時間ですが、やはりなぜクマが出没したのか、生ゴミ放置等々の人為的問題がなかったかどうか等の検証が望まれます。住宅街にして付近に中学校があるからこそ捕殺指向の強いと思われる方々による刺激・誘引は別グマを含め手負い化や再出没を促してしまう可能性を鑑みれば市や県は絶対に許可してはなりません。
クマ誘引・刺激は逆効果(アーカイブ)

そのことは先月21日、神奈川県相模原市名倉の岩楯尾神社付近での目撃事例についても同様のことが言えましょう。
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「鈴などをつけて注意を」
名倉でツキノワグマ目撃

こちらタウンニュースさがみはら緑区版:2017年5月4日号
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相模原市水みどり環境課による啓発が人為的な誘引や同遭遇防止を視野に入れた実効あるものであることを期待したいところです。

畢竟、仙台市も相模原市も大都市でクマが生息しているのは日本のみであることも決して忘れてはなりません。
百万都市にクマがいるのは日本のみ(2)
posted by yutan at 00:30| クマとの共生